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大規模修繕の見積書はなぜ会社によって違う?費用差が出る理由と比較するときの5つのポイント

大規模修繕の見積書はなぜ会社によって違う?費用差が出る理由と比較するときの5つのポイント

マンションの大規模修繕工事では、複数の会社から相見積もりを取ることが一般的です。

しかし、実際に見積書を並べてみると、

  「同じマンションなのに、なぜこんなに金額が違うの?」

  「一番安い会社を選んで大丈夫?」

  「そもそも、どこを見れば見積書を比較できるの?」

と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

 

実際、大規模修繕工事では、同じ建物を対象としていても、会社によって見積金額に大きな差が出ることがあります。

ただし、見積金額が高いから悪い、安いからお得、という単純な話ではありません。

工事の範囲や数量、使用する材料、下地補修の考え方、仮設工事の内容、保証・アフターサービスなど、さまざまな条件が異なるためです。

 

この記事では、大規模修繕の見積金額に差が出る理由から、見積書を比較するときのチェックポイント、費用を抑えるための正しい考え方まで、わかりやすく解説します。

 

この記事でわかること

 ・大規模修繕の見積金額に会社ごとの差が出る理由

 ・安い見積書を受け取ったときに確認したいポイント

 ・大規模修繕の見積書でチェックすべき具体的な項目

 ・複数社の見積もりを正しく比較するための考え方

 ・品質を落とさずに大規模修繕の費用を抑える方法

 

大規模修繕の見積金額はなぜ会社によって違う?

複数の会社から見積書を取ったとき、数百万円単位で金額が違うこともあります。

その理由は、単純に「会社ごとの利益率が違うから」だけではありません。

特に確認したいのが、次の5つです。

 

1.工事数量の拾い出し方が違う

大規模修繕の見積金額は、基本的に「単価 × 数量」で算出されます。

そのため、同じ単価であっても、算出される数量が違えば見積金額も変わります。

例えば外壁塗装であれば、どの範囲を塗装対象とするのか、どの程度の面積を見込むのかによって金額は変わります。

また、シーリングや鉄部、下地補修などについても、現地調査の方法や数量の拾い出し方によって差が生じます。

簡易的な調査で概算数量を算出する場合と、建物の状況を細かく確認して数量を算出する場合では、見積書の金額が異なることがあります。

見積金額を見るときは、単価だけではなく「その数量がどのような根拠で算出されたのか」を確認することが重要です。

 

2.仮設工事・共通仮設費の考え方が違う

大規模修繕では、実際の修繕工事だけでなく、足場やメッシュシート、仮設事務所、安全設備、資材置き場など、工事を行うための「仮設工事」が必要になります。

特にマンションでは、建物の形状や高さ、敷地条件、道路との距離、隣接する建物などによって、必要となる仮設設備が変わります。

そのため、仮設工事費についても会社によって差が出ることがあります。

ここで注意したいのは、「仮設工事費が工事総額の何%なら適正」と一律に判断しないことです。

建物の規模や形状、足場を設置する範囲、安全対策などによって必要な費用は変わるためです。

「なぜこの金額になっているのか」という内訳と根拠を確認することが大切です。

 

3.下地補修の数量や精算方法が違う

外壁のひび割れ、タイルの浮き、コンクリートの爆裂などの下地補修は、大規模修繕工事の見積比較で特に注意したい項目です。

事前調査だけでは、足場を設置した後に行う詳細な打診調査の結果を完全に把握することはできません。

そのため、見積書には一定の「想定数量」を計上し、実際の施工数量に応じて精算する方法が採用される場合があります。

例えば、

  ひび割れ補修 ○○m

  浮き補修 ○○㎡

  爆裂補修 ○○箇所

などです。

 

ここで重要なのは、想定数量だけを見るのではなく、想定数量を超えた場合にどのようなルールで追加・精算されるのかを確認することです。

同じ「下地補修」という項目でも、会社によって数量設定や精算条件が違えば、見積金額の比較は難しくなります。

 

4.使用する材料や工法が違う

塗装工事や防水工事では、使用する材料や工法によって費用が変わります。

例えば塗料でも、シリコン系、フッ素系、無機系などさまざまな種類があり、メーカーや商品によって性能や価格も異なります。

防水工事についても、既存防水の状態や屋上の形状などによって適した工法が変わります。

そのため、

「A社のほうが外壁塗装の単価が安い」

という理由だけで判断するのは適切ではありません。

同じような名称の材料でも、実際に使用する製品や仕様が異なる場合があるため、メーカー名・商品名・施工仕様まで確認することが大切です。

 

5.施工管理・保証・アフターサービスの範囲が違う

大規模修繕工事は、材料費と施工費だけで完結するものではありません。

工事期間中の現場管理、安全管理、居住者対応、品質管理、竣工後の点検や保証なども重要な要素です。

 

例えば、

  現場監督の配置体制

  工事中の安全管理

  居住者への説明・対応

  完了後の定期点検

  施工保証の期間

  メーカー保証の有無

  保証対象となる工事範囲

などが会社によって異なることがあります。

そのため、見積金額を比較するときは、「何が含まれている金額なのか」まで確認する必要があります。

安い見積もりならお得?価格だけで判断してはいけない3つの理由

安い見積もりならお得?価格だけで判断してはいけない3つの理由

相見積もりを取ると、どうしても一番安い会社に目が向きます。

もちろん、不要な費用が削減されていて適正な価格であれば、安いことはメリットです。

しかし、他社より大幅に安い場合には、その理由を確認することが重要です。

 

1.そもそもの工事範囲が違っていないか

見積金額を比較するときに最初に確認したいのが、「同じ工事を比較しているか」です。

 

例えば、

 A社:外壁塗装+鉄部塗装+シーリング+下地補修
 B社:外壁塗装+鉄部塗装+シーリング

という条件なら、当然B社のほうが安くなります。

 

「一番安い」という結果だけを見るのではなく、見積書に含まれている工事範囲が同じかを確認しましょう。

 

2.下地補修の数量や追加工事の条件を確認する

下地補修は、実際に足場を設置して詳細調査を行うことで、事前の想定より数量が増えることがあります。

そのため、

 「下地補修 ○○㎡まで」

 「超過分は実数精算」

などの条件が設定されている場合があります。

 

このような場合は、契約前に、

  想定数量はいくつなのか

  超過した場合の単価はいくらなのか

  どのような場合に追加工事となるのか

  追加工事を行う際の承認方法はどうなっているのか

を確認しておくことが大切です。

 

契約時の金額だけではなく、工事完了までに最終的な支払額がどのように変動する可能性があるのかを見ることが重要です。

 

3.使用材料や施工仕様が同等か確認する

見積書に「外壁塗装工事」とだけ記載されていても、それだけでは使用する材料や施工仕様までは判断できません。

 

例えば、

  使用する塗料のメーカー・商品

  下塗り材

  中塗り・上塗りの仕様

  塗装回数

  防水材の種類

  シーリング材の仕様

などを確認する必要があります。

 

大切なのは、「安い会社=悪い会社」と決めつけることではなく、安くできる理由が明確になっているかを確認することです。

 

 

 

大規模修繕の見積書で確認したい5つのポイント

大規模修繕の見積書で確認したい5つのポイント

ここからは、実際に見積書を手元に置いて確認したいポイントを紹介します。

 

1.「一式」だけで内容がわからなくなっていないか?

「外壁塗装工事 一式」

「防水工事 一式」

のような表記だけでは、具体的な施工範囲や数量がわかりません。

もちろん、工事内容によって「一式」という表記が必要になる場合もあります。

重要なのは、一式の中に「何が、どこまで含まれているのか」が明確になっていることです。

 

可能であれば、

  施工範囲

  数量

  単位

  単価

  使用材料

  施工仕様

などが確認できる見積書になっているかをチェックしましょう。

 

2.仮設工事の内容と金額の根拠がわかるか?

足場などの仮設工事は、大規模修繕工事において大きな割合を占める項目です。

 

だからこそ、「足場一式」だけを見るのではなく、

  足場の設置範囲

  メッシュシート

  荷揚げ設備

  仮設事務所

  安全設備

  道路・敷地条件への対応

など、どのような仮設計画になっているのかを確認しましょう。

 

金額だけでなく、その金額になる理由が説明できる見積書かどうかが重要です。

 

3.下地補修の数量と精算方法が明確か?

下地補修は、見積比較の中でも特に確認したい項目です。

見積書に、

 「ひび割れ補修 ○○m」

 「タイル浮き補修 ○○㎡」

などの想定数量が記載されているか確認しましょう。

さらに、

「想定数量を超えた場合、どのように精算するのか」

まで確認することが大切です。

追加工事が発生する可能性がある項目について、契約前からルールが明確になっていれば、工事中の予算管理もしやすくなります。

 

4.塗料・防水材のメーカー名や商品名が確認できるか?

 「シリコン塗料」

 「フッ素塗料」

 「ウレタン防水」

といった表記だけでは、具体的な製品まではわかりません。

 

可能であれば、

メーカー名+商品名+施工仕様

まで確認しましょう。

材料が明確になっていれば、各メーカーが公開している仕様書などから、どのような材料なのかを確認することもできます。

 

また、単純に高価な材料を選べばよいわけではありません。

建物の状態や立地、今後の修繕計画などを踏まえ、その材料・工法を採用する理由が説明されているかが重要です。

 

5.保証とアフターフォローの内容を確認する

大規模修繕工事は、引き渡しを受けたら終わりではありません。

施工後に不具合が発生した場合に備えて、保証内容を事前に確認しておく必要があります。

確認したいのは、

  保証期間

  保証対象となる工事

  保証対象外となるケース

  メーカー保証の有無

  定期点検の有無

  点検の時期

  不具合発生時の対応方法

などです。

 

「保証○年」と書かれているだけでなく、何を、どこまで保証してくれるのかまで確認しましょう。

 

見積金額を比較する前に「条件を揃える」ことが重要

大規模修繕の相見積もりで、意外と見落とされやすいのがこのポイントです。

例えば、

  A社:8,500万円
  B社:9,000万円
  C社:9,500万円

という3社の見積書があったとしても、単純にA社が一番お得とは限りません。

 

工事範囲や材料、下地補修、追加工事の条件などが違えば、そもそも同じ条件で比較できていないからです。

見積書を比較するときは、次のような項目を並べて確認するとわかりやすくなります。

 

「総額」だけではなく、「その金額で何をしてくれるのか」を比較することが、大規模修繕の見積比較では非常に重要です。

品質を落とさずに大規模修繕の費用を抑える方法

大規模修繕では、費用を抑えることも重要です。

ただし、「必要な工事まで削ること」が正しいコスト削減ではありません。

建物の状態を踏まえ、本当に必要な工事と、時期をずらせる工事を整理することが重要です。

 

実状に応じて工事範囲にメリハリをつける

建物のすべての場所が同じように劣化するわけではありません。

方角や日照、雨風の影響、建物の形状、使用材料などによって劣化状況は異なります。

 

そのため、事前調査の結果をもとに、

  今回しっかり補修する部分

  今回は最低限の処置とする部分

  経過観察とする部分

を整理することで、必要以上の工事を避けられる可能性があります。

 

大切なのは、単純に工事を減らすことではなく、建物の状態に合わせて工事の優先順位をつけることです。

 

足場があるうちにできる工事を検討する

マンションの大規模修繕では、足場の設置・解体に一定の費用がかかります。

そのため、足場が必要な工事については、

   外壁の補修・塗装

   シーリング工事

   高所部分の鉄部塗装

   高所の設備工事

   その他、高所作業を伴う工事

などを同時に検討することで、将来的に別途足場を設置する必要がなくなる場合があります。

 

ただし、何でも一度に工事すればよいわけではありません。

長期修繕計画や建物の状態を踏まえて、本当に同時施工するメリットがあるかを検討することが大切です。

大規模修繕は「一番安い会社」ではなく「納得できる会社」を選ぶ

大規模修繕工事は、マンションの資産価値や今後の維持管理にも関わる大きな工事です。

そのため、

「一番安いから」

という理由だけで施工会社を決めるのはおすすめできません。

一方で、

「高い会社のほうが品質が良い」

とも限りません。

 

大切なのは、

その金額で、どのような工事を、どのような材料・仕様で行うのか。

そして、

その内容や金額について、施工会社がきちんと説明できるか。

ということです。

 

見積書を比較するときは、次の3つを意識してみてください。

 

① 金額ではなく「工事範囲」を比較する

 何が見積書に含まれているのかを確認します。

 

② 単価ではなく「数量・仕様」を比較する

 同じ工事名でも、数量や使用材料が違えば金額は変わります。

 

③ 工事中だけでなく「工事後」まで比較する

 保証や定期点検など、引き渡し後の対応も含めて検討します。

 

 

まとめ|大規模修繕の見積書は「安さ」ではなく「根拠」で比較する

大規模修繕工事の見積金額に会社ごとの差が出ることは、決して珍しいことではありません。

その理由は、工事数量、仮設工事、下地補修、使用材料、施工管理、保証内容など、さまざまな条件が異なるためです。

 

だからこそ、相見積もりを取るときには、

「どの会社が一番安いか」ではなく、「なぜこの金額になっているのか」

を見ることが重要です。

見積書の「一式」という表記だけで判断せず、工事範囲や数量、使用材料、下地補修の精算条件、保証内容まで確認しましょう。

そして、可能であれば、同じ条件に揃えたうえで複数社の見積書を比較することをおすすめします。

 

大規模修繕は、マンションにとって何度も経験する工事ではありません。

価格だけで判断するのではなく、建物の状態と今後の維持管理まで考えたうえで、納得できる施工会社を選ぶことが大切です。

手元の大規模修繕の見積書、本当に適正ですか?

手元の大規模修繕の見積書、本当に適正ですか?

「複数の会社から見積もりを取ったけれど、どこを比較すればいいかわからない」

「一番安い会社を選んでよいのか不安」

「見積書の金額が適正なのか、第三者の意見を聞きたい」

そのようなマンション管理組合様・オーナー様は、ぜひフジケンリニューアルにご相談ください。

 

フジケンリニューアルでは、現在お手元にある大規模修繕工事の見積書を確認し、

工事範囲や数量、仕様、費用などについて、専門的な視点から確認する

**「セカンドオピニオンサービス」**を行っています。

 

特定の会社を選ぶことを前提とするのではなく、

「その見積書に、どのような工事が含まれているのか」
「金額の根拠は明確になっているか」
「確認しておきたい条件はないか」

といった点を整理し、管理組合様が納得して施工会社を選ぶための判断材料をご提供します。

 

大規模修繕の見積書について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

建物の未来を考えた、納得できる大規模修繕のために。

 

 

 

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